来談者中心療法とは

 

アメリカの心理学者カール・ロジャーズによって提唱された心理療法で、「非指示的」アプローチを掲げ、来談者自身の成長や自己実現の全面的信頼を第一義としています。これを提唱したことで、当時のアメリカでは指示的(治療的)アプローチが主流だったこともあり、指示的と非指示的の方法論の間で激しい一大論争が起きることとなりましたが、ロジャーズは豊富な臨床経験のなかで指示的アプローチの限界性を感じ、考えに考えをを重ねた上で権威的な指示的療法を排除したのです。

 

 

世界や我が国においても、その考え方は精神分析や行動療法などの学派を超えて支持され、実践に取り入れるセラピストも多数存在しており、言わば来談者中心療法は今となってはあらゆる心理療法の礎といっても過言ではありません。

 

 

来談者中心療法(クライエント中心療法とも言います)は元来人には自律性、自身を維持し更に発展を遂げるために内的実現傾向が備わっているもので、外部からの働きかけを行うよりもクライエント自身の気付きや問いかけが最重要であるとの考え方をします。

 

 

カウンセラーの関わり方としては、ただ、ただありのままクライエントの話に耳を傾け、否定せず共感的態度で理解を示す事が大切です。話を聴くだけで一見何もしないかのように見えるかもしれません。

 

 

しかし、これにも理由があります。迷っておられるクライエントはすぐにでも答えを見つけたい、アドバイスを貰いたい状況で相談に来られると思いますが、つまり「ああしなさい」「こうしなさい」と指示をされるよりもカウンセラーへ自分の感じていることや思いを率直に言語化し伝え、気づきを得る経験を重ねながら自己成長していくことが目的です。

 

 

自分と向き合い出した答えはどんな人の言葉よりも重く説得力があるのではないでしょうか。

 

 

みらい相談室では、さまざまな悩みに対し傾聴をベースにお客様の立場や状況にあわせた心理療法を提供しています。もうこの状況には耐えられない、道は一つしかないと考える前にご相談してみてはいかがでしょうか。何かしらの解決策が見つかるかもしれません。当相談室はお客様ひとり一人を大切にしながら、どのようなご相談でも誠意をもって対応いたします。

 

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泉田 公世